外観を低く抑えた木造平屋の中に、様々な境遇の子供たちが、落ち着いた共同生活を送れる大きなホームをつくった。緑豊かな北斜面に開いた中庭では、子供たちが安心して体を動かし、その様子を職員が見守る。相談室等へのアプローチには、利用者の緊張を和らげる空間の工夫を行い、外に出ることが制限されている子供たちの生活の場はハイサイドライトを東西に向け、内部に居ながら太陽の動きから一日の時間の流れを感じとり、生活のリズムを組立てることができるようにしている。
（設計者：有限会社 阿部直人建築研究所 代表取締役 阿部直人）